2011/10/30

冬へと走りだそう 再び(と毎年書いてる)

◆ブログをもっと有効活用して感想とかメモを残していこうと思うんだけどなかなか難しくてやっぱりツイッターにちょこちょこしちゃうとかどうするべきかとか、ほんとどーでもいい悩みごとの囚われ人です。

◆とりあえず最近のめぼしい原稿仕事を。

・発売中の雑誌「クイック・ジャパン」(98号)で、藤木TDC著『アダルトビデオ最尖端 ~身体と性欲の革命史~』の書評と、YouTubeのライブ動画撮影者たち(たけうちんぐや岩淵弘樹監督、橋本聡輔くんなど)について書いてます。

・発売中の雑誌「サイゾー」(11月号)で、6・11新宿デモでの参加者逮捕を俎上に載せた森達也さんと二木信さんによる公安警察についての対談と、絶賛公開中の映画『サウダーヂ』を切り口に地方の置かれた現状を考える富田克也監督、開沼博さん、磯部涼さんによる鼎談の取材・構成を担当しています。

・ついに発売となった大橋裕之『シティライツ』第1巻の巻末に収録されている大橋裕之×坂本慎太郎(ex.ゆらゆら帝国)対談の取材と構成を担当しています。
11月14日に新宿ロフトで開催される発売記念イベントで大喜利の司会も務めさせていただきますので、よろしくお願いします。

・11月19日よりオーディオトリウム渋谷にて開催される「松江哲明グレイテスト・ヒッツ1999-2011」のチラシに、那須千里と手分けして企画の概説と上映全18作品の解説を書きました。ぜひお手にとって頂ければ幸いです。

◆ただいま池袋シアターグリーンにて公演中のロロ「常夏」のポストパフォーマンストークに出演させていただきました。
ここんところ「夏」をテーマに作劇を重ねてきたロロにとっての、集大成的作品です。
すばらしかった。

トークでは、この作品の持つ不穏さや妙な白々しさ、伏線の繋がらなさについて話しました。
一見、見た目のポップさにごまかされるけど、クリエイティヴな離人感とシェルターが劇作家・三浦直之の核にあると思います。チェーホフ「かもめ」を演出したいというのも超納得。ぜひ観てみたい。

とにもかくにも不穏でポップで白々しくて愛くるしい不思議な芝居。まだまだ多くの方に観てみてほしい。
12日の夜にもう一度、漫画家のあらゐけいいちさんがトークゲストの回にて司会をさせていただきますので、よかったらぜひ。

◆そして、10月23日の「アーバンソング #03」にお越しのみなさまありがとうございました。
なにより素晴らしい演奏をしてくれた三輪二郎と王舟に感謝!
二人のセッションはボニー・プリンス・ビリーやPAPA Mの枯れ味を越えて心に沁みました。
またどこかの秋に聴きたいな。

2011/10/12

あいどんわなだい

◆山形国際ドキュメンタリー映画祭2011、受賞作品が発表された。
大賞は『密告者とその家族』、最優秀賞に『光、ノスタルジア』。

◆寝起きに飛び込んできた青山景さんのニュースに、どう反応したらいいかわからない。

数年前のこと、小説連載の挿画をお願いした。中野のそば屋だ。作者・峯田和伸からまだ書かれていないその小説の題名を聞いた青山さんは、いいタイトルですねって言ってくれた。

「あいどんわなだい」

早すぎるよ、青山さん。悲しくてやりきれない。

2011/10/11

YIDFF 4日目

◆本日夜、東京に戻る予定。なので午前中は自転車で山形市内を散策など。
ひんやりとした空気が気持ちよい。

山形国際ドキュメンタリー映画祭、4日目の備忘録。

・『星空の下で』 監督:レナード・レーテル・ヘルムリッヒ
冒頭の線路をバイクで疾走するショット(ヨリもヒキもあり)からして、いくらドキュメンタリーは嘘をつくとはいえいくらなんでも作り込みすぎだろ! ってずっこけそうになるが、「ザ・ノンフィクション」や「ビッグダディ」的なものとしてツッコミながら見れば、なかなかに山あり谷あり事件ありで引き込まれる。

・『5頭の象と生きる女』 監督:ヴァディム・イェンドレイコ
いやはや素晴らしい。老翻訳家の高潔なる生き様と端整な画面設計が、ピンと張ったシャツ(実際、アイロンをかけながら翻訳について語るシーンの見事さよ!)のようにびしっとキマっている。思わず背筋が伸びました。

・『アルマジロ』 監督:ヤヌス・メッツ
これまた『星空の下で』と同じく、ここまで作り込んでしまうものかと。とはいえ、舞台が実際の戦場だというのがすさまじい。村民とタリバンの区別がつかないスリリングさなんて、まんま『ハートロッカー』だよ。カット割りも含めて。
柳下毅一郎さんもつぶやいてたが、これを撮らせてしまうデンマーク軍がすごいと言わざるをえない。

◆東京行き新幹線待ちの間にたまさか駅の反対出口を降りてみて気がつく。
山形に来たの、銀杏BOYZ取材で峯田くんの実家にお邪魔して以来だわ。
ぐわと胸をつかむようにして記憶が蘇ってくる。

◆新幹線の車中で中沢新一『日本の大転換』、溝口敦『暴力団』を読了。
リムランド文明たる日本における、原発の過激な無媒介性と暴力団の複雑なインターフェイス機構というエネルゴロジーとかなんとか。どちらも遅からず……というお話。

2011/10/10

YIDFF 3日目

◆もうホントあれだ、映画みて、移動して、映画みて、移動して、夜、飲んで、時間がない。
でも映画みまくって、作り手も観客も一緒くたに飲みながら朝まで議論て、どんな桃源郷かと。

◆でもって山形国際ドキュメンタリー映画祭、3日目の備忘録。

・『密告者とその家族』 監督:ルーシー・シャツ、アディ・バラシュ
どう考えても絶望しかない状況でそれでも生きていく、なんて言葉にすると白々しいが、それでもここまで丁寧に事情に分け入って見せられると、その胆力に心を揺り動かされざるをえない。
主題化こそされていないが、子供たちの躍動を見ていると、カメラで撮られていること自体、彼らにとってわずかな希望なのかもしれない。

・『殊勲十字章』 監督:トラヴィス・ウィルカーソン
「やっべ、死ぬかと思ったけど、運がよかったわ~」っていう親父の微笑ましい雄弁だけでも十分に批評的なのだが、さらにそれを軽くツッコミながら聞く息子たちの存在(画面内の配置が見事!)と、シリアスな資料映像のモンタージュにより、抽象度がぐっとあがる。内容以上に、その堅牢なフォームに感心してしまった。

・『ネネット』 監督:ニコラ・フィリベール
さすがニコラ・フィリベールというべきか、延々オラウータンが映っているだけなのに、まったく飽きさせない。動きと表情だけでいくらでも見てられるし、そこへきて老若男女の来園者や動物園スタッフの声のハーモニー。巧い。見つめ返されるラストショットが小憎たらしいほど。

・『光、ノスタルジア』 監督:パトリシオ・グスマン
圧倒的なメタファーの力! 遠近法のバニシングポイントとなる、ラストのあるシーンに震えた。
劇団ままごと「わが星」のことを少し思い起こす。

・『むかし男ありけり』 ディレクター:木村栄文
木村栄文、マジ収穫。ポルトガルのサンタクルスで晩年の一年あまりを過ごした檀一雄。その足跡を追うリポーターに起用されたのは、なんと高倉健。いかに破滅型の大文豪が切り口とはいえ、九州ローカル局がキー局やNHKに対抗するにはたしかに健さんの力が必要だろう。とはいえ雑誌編集などでも言えることだが、必要と思うことと、口説き落とすことの間には高い段差があるもので、そこを越える足腰にも唸る。

◆連休終わりで帰った人も多いようで、香味庵がいくらかすいてきた(といっても、あいかわらずイスにありつける人はごくわずかという状態だが)。
今宵も面白い人たちにいっぱい会えた。とても懐かしい人にも。

2011/10/09

YIDFF 2日目

◆映画を観て、移動して、映画を観て、移動して、夜、飲んで。

山形国際ドキュメンタリー映画祭、2日目の備忘録。

・『311』 監督:森達也、安岡卓治、綿井健陽、松林要樹
震災から2週間、何はともあれ現場を見なくてはと、ノープランで福島第一原発に接近する4人の監督たち。ガイガーカウンターの値にたじろぎ、慌てて防護服を買い求め、避難区域圏内にまだ残る人影を探す。あげく車のタイヤがパンクしてしまい、福島取材には準備不足すぎると、今度は宮城の被災地へ。被災者や自衛隊員の肉声を少しずつ拾っていく――。
ここに映っているのは、ついなにか画になるものを探してしまうドキュメンタリストの業だ。それを隠さずに「後ろめたさ」(森達也)を抱えたまま見せる、という意図はよくわかる。なのでここで記事にもなっているような物議は、作品にとってむしろ望ましいことですらあるだろう。
だけどこうも思うのだ。その「後ろめたさ」の先にあるものはなんだったのか。被災者に物を投げつけられようが、良識派になじられようが、撮らずにはいられなかったものはなんだったのか。それを炙り出さずして、ある意味、初めからわかりきっている結論である「ドキュメンタリストの業」を再確認するにとどまってしまっていいのだろうか。
そこでポイントになってくるのが、4人の監督の連名作品であるという点だ。
森、松林、綿井の3人が撮った映像を、安岡が編集したという。注意して見ると、役割分担ということもあるのだろうが、3人の作風を知っている者であればそれぞれ持ち味の出ているカットをいくつも見つけることができる。単純に言っても、被写体との距離感が違う。
おそらく3人ともに(生産的な意味での)意識の違いやズレを感じていた。そのズレにこそ「後ろめたさ」を掘り下げる、もしくはその先に向かう契機があったはずなのだ。だが、最終的にそのズレはならされて、1本の作品の中にシームレスに落とし込まれてしまった。
もともと作品化を前提とした撮影ではなかったのだと思う。行きがかり上、撮れてしまった映像を1本に編集してみた。もし速報性を持った内容であれば、現在のヴァージョンでもそれなりの意義はあったのかもしれない。皮肉でもなんでもなく、これほどのドキュメンタリストたちが現地に乗り込んでも、俄には「なにも撮れない」ということ(放射線の存在を示すために何度もガイガーカウンターの値を撮影したカットが出てくるのが象徴的だ)がよくわかるから。
しかし、それにしては時間が経過してしまっている。
「なにも撮れない」からこそ、踏み越えるなり、もしくは迂回するなりして、あの手この手で大マスコミのとれないようなアングルからのアプローチ(もちろん「後ろめたさ」をより掘り下げるという選択だってあるだろう)を考えるのが、むしろ本当の意味でのドキュメンタリストとしての業なんじゃないか。それにかけては海千山千といってもよい監督たちなだけに、正直、物足りなさは残った。

・『相馬看花 第一部 江井部落』 監督:松林要樹
『311』を受けて、松林は福島第一原発の避難区域に継続して赴き、取材を行っている。
避難所や仮設住宅に入りこんだカメラが映すのは、非常事態でありながら、ときに冗長と思えるほど、あたりまえにそこにある生活。カメラはさらに、その生活の背後にある、地域や家族の歴史へと踏み込んでいく。
今後、避難状況の変化とともにサーガのように撮られていくことを予感させる第一部だった。

・シンポジウム「震災と向きあって:監督編」 出席者:安岡卓治、森達也、呉乙峰(ウー・イフォン) 司会:藤岡朝子
冒頭の安岡さんと森さんの発言を確認したところで、移動のため退席。上記参照。

・『川の抱擁』 監督:ニコラス・リンコン・ギル
川辺に現れるモアンという河童のような(?)精霊の目撃証言を聞いているうちに、突如、上流から人間の手や足が流れてきたというおだやかならぬ話にスライドする衝撃!
幻想と現実をすべて包み込む川は、ひたすらに妖しく美しい。

・『祭りばやしが聞こえる』 ディレクター:木村栄文
出てくる登場人物がどれもこれも強烈すぎて、爆笑につぐ爆笑!
九州のテキ屋の大親分にスジを通しての取材ということもあり、いまのテレビじゃありえないようなシーンも続出。なんせ山口組の九州侵攻への対策として地回りヤクザが親子盃を交わすんだけど、ヤクザだと差し障りがあるってんで神農系であるテキ屋の親分に媒酌人を託すのね。その盃事がまるまる映っているという。おまけにイズケンが肩書きテロップ入りで普通にコメントしてたりするし。
RKBに木村栄文あり」。なるほど、これ一作でも十分に伝わってきた。

・『ブリーフ・ヒストリー・オブ・メモリー』 監督:チュラヤーンノン・シリポン
モノローグの語りをどう見せるか。多用されるストップモーションやスローモーションの画が、かえって取り戻せない過去を印象づける。

・『三人の女性の自画像』 監督:章梦奇(ジャン・モンチー)
一時期、日本映画学校の卒業作品によく見られた家族モノのセルフ・ドキュメンタリー風といえばそうなのだけど、自分の裸に母親の語りを映写したり、自分の顔を何度もコピー機でスキャンしたりと、肉体を通したアウトプットが切実かつユーモラス。

◆香味庵にて、『311』が作り手も巻き込んでの激論に。

2011/10/08

YIDFF 1日目

◆早朝より一路、山形へ。といっても、案の定、新幹線を一本遅刻。自由席あいててよかった~。
山形駅につき、まずは観光案内所でレンタル自転車をゲット。これにて、山形国際ドキュメンタリー映画祭が、自分内幕開け。
6日が開幕式だったので、映画祭としてはすでに3日目に突入している。

◆以下、1日目の備忘録を。

・『監獄と楽園』 監督:ダニエル・ルディ・ハリヤント
テロの加害者・被害者ともにイスラム教徒であり、経済的にも同じような環境にありながら、運命のねじれをもたらしてしまう「聖戦」(ジハード)という言葉。
鉄格子越しのテロ実行犯へのインタビュー映像が生々しい。

・『隣る人』 監督:刀川和也
とにかく子供たちの口の悪いこと! かつて児童相談所の一時保護所で働いてた頃のことが微笑ましくもフラッシュバックしたよ。
女の子ふたりが母親代わりの職員にしがみつきながら、お互い「お前のお母さん、もういないんだよ!」「○○ちゃんだって、ホントのお母さんもお父さんいないもん!」と泣き叫び、くるくる回っているうちにみんなケラケラ笑いだしてしまうシーンの凄み。
内容やタイトルから、映画『スティーヴィー』のことを思い出したりも。

・『名前の無い男』 監督:王兵(ワン・ビン)
「狩猟採集生活」なんてェとどうもオルタナティヴな知性が発動したりもするが、ただもうひたすらにプリミティヴ。
被写体との距離感も絶妙すぎる。客観的なんだけど、若干「ザ・ノンフィクション」入ってるというか、ちょっとカメラ笑ってるがなっていう。王兵監督の質疑応答を聞いて、ますますそれを確信。

・『阿仆大(アプダ)』 監督:和淵(ホー・ユェン)
中国の少数民族ナシ族の親子を見つめるハードコア「観察映画」(想田和弘)。遠い過去のようでもあり、来るべき未来のようでもあり。しばし時間の感覚を失う。

・「ワヤン・クリ」(マレーシアの影絵)スペシャルライブ
ふらふらと、トライバルな音楽に誘われて。影絵もカラフルだし、思いもよらずサイケでかっこよい。

・『遊牧民の家』 監督:イマン・カメル
やや乗り切れず。エジプト出身である女性監督のトラベラーとしての視線と被写体のベドウィン女性のたくましい生き方の重ね合わせに、性急なものを感じてしまった。

◆夜、配給会社のKさんと軽く腹ごしらえしてのち、恒例の香味庵クラブへ。
いるわいるわのなじみの顔。また、会いたかった人に会えたり、地元の若い子ともバカ話をしたり。
知人たちとも東京で会うのとはまた一味違う話ができて、したたか酔う。

Nさんが、『サウダーヂ』や『堀川中立売』に出演している維新派の野口雄介さんを紹介してくれた。
関西の活火山。

2011/10/07

Cinema With Us

◆明日から来週半ばまで山形国際ドキュメンタリー映画祭に行くので、仕事を手離れするために大わらわな一日。

◆今年のヤマガタには「ともにある Cinema With Us」というプログラムがあって、ツイッターで柳下毅一郎さんもこんなことを書いていたが、やはり何本かを見ることにはなると思う。

インターナショナル・コンペティションの作品で一番気になっているのは、ルーシー・シャツ監督『密告者とその家族』。

◆『ライブテープ』DVDの発売情報が解禁されました。
12月7日発売。その一週間前となる12月1日から全国限定店舗で先行発売もされるとのこと。
岩淵弘樹監督によるメイキング・ドキュメンタリー映像もついての2枚組。さらに店舗予約限定特典のCDも入手すると3枚組になるデラックス仕様です。

ブックレットには僕が『ライブテープ』について知っていることを書きつくしたつもりですが、岩淵監督のメイキングを見たら、まだまだ新たな事実が出てきてビックリ。特典CD(未聴)なんか聴いた暁には、さらにまたポロポロ出てくんだろうなーと踏んでおります。

◆そして、松江哲明監督/前野健太主演の新たなる映画『トーキョードリフター』も、公式サイトがオープンしました。
僕も現場記録係として、撮影現場当日の模様を記録したり、プレス向けの原稿を書いたりなどしております。こちらは12月10日公開。

と、その前に、2009年の『ライブテープ』に続き、またも東京国際映画祭の「日本映画・ある視点」部門にノミネートされました。
国際的なコンペという場で鋭い批評にさらされるのは、端的に言ってとても喜ばしいことです。

2011/10/05

畑が重機で

◆新宿ピカデリーにて大根仁監督『モテキ』。
ここまでやるか! ってな感じで、ココロもカラダも商売的にも(それは言いすぎ)もはやペンペン草も生えねーよってぐらいに刈り込まれてしまった。

なによりJ-POPエンタテインメントとして最高。
テレビのゴールデンタイムでなぜこれができないのかって話ですよ。
歌番組もドラマもやってるのに!

◆10月23日(日)の「アーバンソング #03」(出演:三輪二郎、王舟)、ぼちぼち予約が入ってきております。あまり広くない会場ですので、確実にご覧になりたい方は、ぜひともご予約のほどよろしくお願いします~。

最新アルバムが出たばかりの、Beirutのスタジオライブ動画がよい。
来年1月の初来日も楽しみです。

2011/10/04

それの表彰不可能性

◆長めの打ち合わせ2本。

まずは午後、某社にて新雑誌(?)の打ち合わせ。
紙のカルチャー誌でいまできることを、いまやるべきことを考える。
12月刊行ってかなりのタイトロープだけど、やるしかないぜよ~。

◆夜、渋谷で「Image.Fukushima」ミーティング。
vol.02の雨宮処凛氏+開沼博氏トーク司会をしたのをきっかけに、実行委員に誘っていただいた。
実行委員には福島の方をはじめ、さまざまな経歴、ポジションの人たちがいて、かなり有意義な話し合いだった。今後もできることを探っていきたい。

これまで「Image.Fukushima」に観客として関わり、思ったのが、映画という形式のアーカイピングの偉大さだ。vol.02ではミハイル・ロンム監督『一年の九日』 と森崎東『生きてるうちが花なのよ 死んだらそれまでよ党宣言』の2本を見たが、よくぞこれらを撮っていたと。
たんに原発イシューということでなく、「映画」というジャンルそのものが土本典昭の『原発切抜帖』のようですらある。

また「Image.Fukushima」の作品群に触れて逆説的に思うのが、“それ”の表彰不可能性のことで(例えば平井玄はトークでランズマン『ショア』に触れていた)。ふと、観劇以来ずっと引きずっている飴屋法水の野外劇「じ め ん」が、その不可能性に対し、剥き出しの肉体と装置であいまみえていたことを想ったりする。

2011/10/03

演劇あたまの生き物4匹

◆午前中に原稿を一本送信。午後からは自転車で九段下~六本木~五反田。
まずは九段下の歯医者でギリギリと。

◆六本木に移動し、デブラ・グラニック監督『ウィンターズ・ボーン』試写。

噂にたがわぬ傑作。
貧困とドラッグの結びつき、寒村の閉塞感には、富田克也監督『サウダーヂ』に通じるものを感じた。
その地味に絶望的な状況をサバイヴする17歳の少女を演じるジェニファー・ローレンスがまた素晴らしく、こちらは『息もできない』のキム・コッピを想起させられたりも。
ただ似てるということでなく、出口のない貧困のリアリティを基したごっついエンタテインメントとしての質感が伯仲している。

淡々と流れるカントリー・ミュージックの調べが、この国でいうところの「あはれ」だった。



試写室で会ったKさんと軽くお茶。

◆五反田のアトリエヘリコプターにて四つ子「四つ子の宇宙」観劇。
四つ子とは岩井秀人(ハイバイ)、江本純子(毛皮族)、前田司郎(五反田団)、松井周(サンプル)の4人による豪華ユニット。作・演出・出演も4人で行う。

オムニバス的なあれを予想していたら、きっちり一本にまとまった作品で、しかもかなりよかった! 「演劇あたま」バリバリだった!
やっぱりね、それぞれ持ち味というか、演出した箇所はわかるもので。岩井秀人のサイコロジーとか、江本純子の「ヤッた」「ヤラない」とか、前田司郎の夢の混淆とか、松井周のMtoF(いや、正確にはMtoMFなんだけど)とか。なのにこの四つ子感! そして言ってはいけない同世代感!

前田さん演出のあるシーンに「こ、これは、タイムリープ!?」とその後のSF展開を想像して興奮してたら(ほら、ちょうど「STEINS;GATE」を完クリしたばかりだし……)、普通に夢とか記憶の話になってずっこけつつも、ようするにおなじみのそんな五反田団テイストに、やはりぐっときてしまう。
あとトークで前田さんが言ってた、「読んだことのあるSFは『11人いる!』と『度胸星』、あと竹宮惠子のやつ」っていうのが、まんますぎて笑った。

会場で会った写真家Iくんと、最近フリーになったばかりの編集者Tさん、Tさんの前の職場の同僚Kさんと五反田で一杯。
IくんとTさんは明日からネパールだという。うらやまし。

2011/10/01

白目のコピーライト

◆連日つづいた取材の疲れか、身体がだるくって夕方まで家でダラダラ。録画しといた「キングオブコント2011」や「クイズ☆タレント名鑑 第2回史上最強ガチ相撲トーナメント」などを消化。
ロバートよかったなあ。キャラ、リズム、構成のバランスで圧倒的。豊穣、ともいう。2700もモンスターエンジンも面白かった。

◆夜、自転車で新宿へ。模索舎・榎本さん企画「『サウダーヂ』と『空族』をめぐる夜」に顔を出す。
富田克也監督と二木信さんには、それぞれちょうど雑誌で取材をしたばかり。
取材でもちょろっと聞いた『サウダーヂ』撮影裏話が最高。アブなすぎてぜったい書けないけど。

トーク終わりで横川シネマの溝口さん現る。溝口さん現るのはいつもこんなタイミング。早朝の新幹線で広島に帰るという。
そのまま打ち上げにも流れたかったが、原稿があるので(そもそも、いくつかは富田さんや二木さんに取材したやつだ)、ぐっとこらえて帰宅。

『サウダーヂ』公開直前にオーディオトリウム渋谷で開催される空族特集、柳町光男の『旅するパオジャンフー』がすげい見たいのだけど、その日はKUNIOの「エンジェルス・イン・アメリカ」予約してしまった罠。なにせAIA、第一部と第二部合わせて7時間越えだもんなー。

◆久しぶりに「ワールドプロレスリング」見てたら、ヒデオ・サイトーが永田に「オキテ破りの白目」だって。バカバカしくていいや。写真で見せたいところだけど、スポナビさん逆だった