2008/05/03

眼のエイリアンズ

昼、京橋の喫茶店でSPOTTED PRODUCTIONSナヲイさんに忙しいなか時間をつくっていただきインタビュー。
というかおしゃべり。

『童貞をプロデュース。』をはじめとして、常日頃、ナヲイさん仕掛けの映画を楽しませてもらってるのはもちろんのこと、自分の企画した上映イベントを手伝ってもらったり、新年会でも「やったろうぜ」ってな感じでマジ握手したりしていながら、じつのところナヲイさんの過去のことはほとんど知らずにいたので、いい機会だった。

一度も作り手に回ったことがないことを気にかけながらも、だからこそプロデューサーとしてできることを、と探るナヲイさん。プロジェクト主義でなく、作品至上主義でもなく、まずはとことん監督の才能と人柄、つまりは人間に惚れ込むナヲイさん――。
こないだ「エクス・ポ」のイベントで、富永昌敬監督が、「日本映画界にあとふたりぐらいナヲイさんがいれば状況はかなりよくなるのに」(ややうろ覚え)みたいなことを言ってたけど、ホントそう思うよ。

前野健太三輪二郎のCDを手渡す。
近いうちにふたりとナヲイさんを引き合わせたいと思っている。

Vernacukar_2インタビュー後、すぐそばのINAXギャラリーでやっている石川直樹写真展「-VERNACULAR 世界の片隅から-」へ。

端正な距離のとり方と、呼吸の深さがズシリとくる。
生命の躍動が、おそるべき静謐さのなかに収められてる。映画のアクションシーンが、クライマックスで、無音とともにスローモーションになってしまうような。

石川さんとは近日中に、ある雑誌連載のなかで一緒に仕事をさせてもらう予定だ。
その連載は、たぶんぼくがもっとも好き勝手させてもらっている編集者仕事のうちのひとつで、毎回、自分の好きな写真家たちにひとりずつ交替で撮影をお願いしている。

これまでお願いしたのは、下村しのぶ、梅佳代、梅川良満、川島小鳥、間部百合。いずれも固有の距離感、質感、カメラアイを持った素晴らしき写真家たち。
事実、あがった写真は、全員が全員、信じられないぐらいよかった。
石川さんの写真もすごく楽しみだ。

Mayonakaそして写真家といえば、新創刊の雑誌『真夜中』で、大竹昭子さんが名著『眼の狩人』の90年代版、その名も「眼のエイリアンズ」という連載をはじめている。
記念すべき第1回にフィーチャーされているのが佐内正史。
佐内さんの写真に拮抗する張り詰めたテンションといい、写真から見た雑誌エディトリアルの変遷への言及といい、まさに『真夜中』の篝火となるような熱さを内包した美しい文章だった。