2006/04/17

NYLON100℃ 「カラフルメリィでオハヨ」

Colorful

00年から02年くらいまでほとんど演劇を観ない時期があって、五反田団に衝撃を受けてまたいろいろと観るようになったのだけど、その空白の前の時期、大人計画とナイロンは自分にとって王様だった。当時は『シアターガイド』片手にミュージカルから文学座までほとんどフィルタリングしないで観まくってたし、お笑いライブなんかもずいぶん観たと思う。あとプロレスとか。それでも自分の知るあらゆるエンターテイメントのなかで大人計画とナイロンは傑出していた。この2つの劇団のチケットを手に入れるために上大岡のチケットぴあに朝8時から並んだ。「高田笑学校」でもそんなことしなかったのに。

なかでも大人計画なら「生きてるし死んでるし」、ナイロンなら「カラフルメリィでオハヨ」は忘れがたい作品。どちらも「生」と「死」のことを扱っていながら、話の大半を埋めつくす「どうでもいいこと」があまりに圧倒的で。そのくだらなさにゲラゲラ笑っているうちにコツンとつきあたるたしかな感触は、『ぼくといっしょ』の「人生って何?」ってセリフに通じるものがあったと思う。

そんな「カラフルメリィでオハヨ」の再演を観にいったのが先週の水曜日。場所は97年版とおなじ本多劇場。幕が開いた瞬間息をのんだ。舞台装置もみのすけの体育座りもあのときのまんまだったから。ストーリーもキャストもほぼ一緒。9年前の自分を追体験しているような気にすらなった。ほんとうに不思議な気分。あのときのトキメキはもう、ない。たぶん予備知識なしにいまこれを観たとしたら、なんのひっかりもなくスルーしてしまうだろう。でも、おもしろかった。犬山犬子がまったくおなじ演技をしてて、やっぱりおもしろかった。最後の曲がやっぱりよかった。「100年後にはみんな死んでる」みたいな曲。音楽使いのセンスがずば抜けていた。あのときのまま。

戯曲を大幅にいじるならともかく、なんでいま「カラフルメリィ」なんだという思いはある。劇場を押さえるタイミングと多忙すぎるケラの執筆時間、その他もろもろ大人の事情という話もある。でも「9年ぶり」という中途半端さや、まんま再演というだらしなさがよかった。こちらもおもわず観ちゃったじゃないかって感じで。なんだよ、懐かしいじゃないかよって。