2005/11/25

ブラックバンド

blackbandブラックバンド
先日のブラックエイドで販売されました(¥200)。ちっちゃい目玉がついててカワイイです。ちなみに収益はほっとけない世界の貧しい人々にもブラック師匠にも渡らず、製作者のふところに入るとのこと。なにもそんなとこまで本家をマネなくても!

落語家快楽亭ブラック退院、来春に再手術
退院した日の師匠は浅草でひとっ風呂浴び、丸の内東映で映画(「まだまだあぶない刑事」)。翌日はラピュタ阿佐ヶ谷で2本映画を観たあと地域寄席で早々に高座復帰。そのまた翌日は浅草新劇場で映画を2本観て、夜は歌舞伎座へ……。

ズバリいっていつまた倒れるかわかりません!

2005/11/14

目的地

先週は誕生日があった。まだまだ30じゃなかった。けっこう長いぞ20代。水曜日、飲みのついでに祝ってもらったけど、ものの「ついで」というのも考えものだと思った。

木曜日、アゴラ劇場でチェルフィッチュ「目的地」。猫とかニュータウンとか意匠が重層的になり、若者の生態という枠を越え確実に進化していた。ゲスト・平田オリザのアフタートークも期待通りのおもしろさ。

平田オリザがアフォーダンス(認知心理学)の研究者と共同で進めてるというプロジェクトがすごい。役者はある一定のインプットを記憶することで、常に一定のパフォーマンスを維持することができる。でもってある役者の動きがリアルに見えるかどうかはそのときの役者の感情なんてのにはまったく関係なく、視線の動きであったり身体的なレスポンスの方に依ってくる。だから、そのような反応(アウトプット)を引き出すために与えるべきインプットを制御(たとえば机の上の小物を見る順番を限定するとか)すれば誰でもリアルな演技ができることになる、と。なにがすごいって、そういうの突き詰めていくと最終的には役者の感情表現の訓練みたいな従来の演劇レッスンがほとんど無意味になってしまうという。

あの手この手で役者の意識分散をはかってきた平田オリザだけにこの方向性はかなり納得できる。そしてそれは、いうまでもなく感情やテーマを描くのを排することを意味しない。

そういや件の誕生日飲みの席で『ガラスの仮面』の話になったんだけど、北島マヤの役柄に没入してしまうトランス状態のような演技を名演技といわれてももはや説得力に欠けるもんな。幸福な時代の産物というか。といっても『ガラスの仮面』はまだ続いているわけで、この先、劇団つきかげが青年団化する可能性もゼロではない。「好き」ってセリフを感情たっぷりに言おうとするマヤに、「そうじゃなくて昨日の夕飯を思い出しながら『好き』って言ってみな」と平田オリザばりの意識分散を迫る月影先生。想像するだけでワクワク……しないか。

「目的地」の舞台設定が港北ニュータウンだった。ちょうど20歳のころ住んでいたのが田園都市線のあざみ野。劇中にも登場する市営地下鉄に乗って大学に通っていたので「セン北(センター北)」や「セン南」といった呼び名が懐かしかった。いわゆる「少年の荒涼とした心が」とかいわれちゃうようなニュータウンとも違ってたあのヘンテコな感じ。やはりあの地区にゆかりの深い(レペゼン?)mikaihooくんにも見せてあげたかった。

watashuwo金曜日、ポレポレ坐で「私をみつめて」。同世代の人が作ったものの中では久々にすごいドキュメンタリーを観た。被写体に「私とセックスして! じゃなきゃ撮影中止や!」と言われて「じゃやめます」と即答するシーンが最高。セルフくささや文学趣味もまったくなし。そのつど体重の推移を示す数字と状況説明のテロップだけ。三脚撮影が多いカメラアイもとことん即物的。だけどそれは平田オリザのところで述べたのと同じで感情やテーマを描くことを排するものではない。いやーこの監督、かなり図太い人物なんじゃないだろうか。

2005/11/04

ブラック&ホワイト

駆けずり回った10月が終わり、月あけからはずーっと自宅にカンヅメ状態。ブラック師匠のお見舞いにいったほかは自宅半径100メートル圏外に出ていない。もうずいぶんと布団の上でも寝ていない。なんでいつもこうなの。

しかし、ブラック師匠が順調に回復しているのはなにより。順調というか驚異的というか。あまりにもドラマチックなことばかり起こるので時たま現実感を失いそうになるよ。
師匠ほどじゃないけど、こちらもその磁場に巻き込まれてかなんだか妙なことが続いたり。うっすらとなにかが開けそうなそれともただの気のせいのような。

ブラック師匠の連載原稿の件でそれまでまったく面識のなかった映画雑誌の編集Oさんに電話したら、その翌日に今度はOさんから電話がかかってきて、当然ブラック師匠のことだと思って出たらこれがぜんぜん違ってて、ぼくの本業のほうの問い合わせ。これまったくの偶然。
Oさんもこちらがまさか前日ブラック師のことで連絡した人間と同一人物だとは思っておらず(そりゃそうだ)ビックリされた。

その翌日にはジョアンナ・ニューサムとスモッグのライブ(最高! 久しぶりに観たテニスコーツと54/71もよかった)だったんだけど、こんな場所ではめずらしいFさん夫妻(Fさんはこの手の音楽のファンというわけではなく、mapフクダさんの親友としてたまたま来ていた)に遭遇。
この夫妻、立川流の某師匠とたいへん仲がよく、しかも奥さんは現在これまた立川流の某売れっ子師匠のテレビ番組を製作しているというからまたまた驚き。お互い情報交換をし、二人にしか頼めないお願いもする。

そのまた翌日の金曜日は、一週前の放送でブラック師匠が倒れた現場となった(詳細はこちらで)唐沢俊一さんのブジオに談之助師匠がゲスト出演、当然のごとくブラック師匠の話をするというのでカメラを持ってお邪魔させていただく。
唐沢さんが迎えにきてくださるのを待ってTBSのホールで座ってると、なんとそこを通るは立川流家元こと談志師匠じゃないですか!! 思わず腰を浮かしそうになる。だけどオレにいったいなにが言える!? 結局、ああそうか「談志の遺言」の録りなんだなと納得したりしてるうちに家元はツゥーっと通路の奥へ。
わずか2分後、談之助師匠登場。バッティングしなかったのはラッキーか。さっそく耳に入れると、「今回は家元の悪口はよしときましょう(笑)」。

本番は、前フリもそこそこにブラック入院顛末記。
倒れた現場からの放送だけあってさすがに臨場感があり、唐沢さんと談之助師匠のトークも冴え渡る。小林“ヒザマクラ”麻耶アナのバンプも的確。10分ほど話しただろうか、スタッフルームがざわざわしだす。振り向いてみると(カメラでスタジオを撮影していたので)そこにまたまた談志師匠登場!! まったくのハプニングらしく、スタッフの方々もどうしていいかわからなくなってる! すかさず「来てるってことはしゃべらせろってことですから」と談之助師匠。
これをきっかけに家元、スタジオの中へ。

家元 「あれ、あんたはなにやってンの?」
唐沢 「これ僕の番組なんです」
家元 「ああそう。この人はね、落語をちゃんとわかってる人だからね。でなに? ブラック死んだって?」

もういきなりの談志節。もってくもってく。
そして、「(借金は)噺家としては立派。やりやァがったと。除名にしたのは内心忸怩たるものがあるんです」といきなりのブラック肯定発言。ただし「放っておくと俺の金まで持ってきやがるから」(ブラック師匠は前座時代に一度、家元の口座の金を競馬に使ったのがバレて破門になっている)とも。
その後もきっつい毒舌ながら随所にブラック師匠への愛がうかがえる話を一通りし、終いに「あいつは自分のことを完全に放り出すことができる。すごい奴です」と、まさに快楽亭ブラックの本質を射抜く一言を残し嵐のようにスタジオを去っていった家元。
ライクアハリケーン去ってその後のアフターマス。残りの放送時間のなんともいえない虚脱感がまた味わい深かった。

とまあいろいろあって、元気いいぞうさんの快楽亭ブラック追棹(×悼)CDも最高だったりする10月後半でした。さあ冬へと走りだそう。いいぞう先生、ホワイトバンドに負けないくらいおしゃれだという噂のブラックバンドも期待しています!

※追記
快楽亭ブラック猛毒十八番#01」が売れ行き絶好調、完売間近で在庫が10枚ちょっとです。残りは店頭(紀伊國屋書店新宿本店ミュージックテイトや浅草ヨーロー堂、横浜ジョイナス新星堂など)にあるものだけとなります。
もしここを見ていて購入したいという方がいたら早めに言っていただければぼくの方で確保しておきますので、ぜひともよろしくお願いします。ちなみに中部・関西方面の方は12月にCD付公演(こちらの分はすでに枚数確保済です)が予定されてるので、ぜひそちらでもどうぞ。