2005/09/08

Hyde Park Music Festival

いまだ思い出すと夢のよう。ハイドパーク・ミュージックフェスティバル2日目に行ってまいりました。

日曜日、めったに乗らない西武池袋線に乗り、狭山まで。会場である稲荷山公園の外までSAKE ROCKのゆるゆるスウィングが漏れ聞こえてくる。ここがかつて日本のウッドストック、日本のビッグピンクともいわれる伝説の地なのですね! 天気もいいし、お客さんの数もいい感じ。あと子ども多し!

岩淵まことさんのイナタいフォークサウンドを聴きながら屋台で腹ごしらえ。お目当てだったアーリー・タイムス・ストリングス・バンド、というか渡辺勝さんの空間を切り裂くようなフレージングと過剰にメランコリックな歌声に酔いしれながらシートでウトウト。そのままアーリーをバックに中川五郎さんや若手のハンバート・ハンバートらが登場し、西岡恭蔵トリビュートへ。そうか恭蔵さんも狭山の住民だったんだよなあ。

途中から雨がぽつぽつと、そして恭蔵トリビュートの終わりを待つかのように本降りに。連れのIさんと「ホソノさんはとてつもないハレオトコだから、今日は雨は降らないのではないか」なーんて話したりして何の備えもしてなかったりして、ってようするに二人ともフェス慣れしてないだけだったわけで。いまさらレインコートを買い求めるも駅前唯一のコンビニは売り切れで、けっきょく隣駅まで買いにいく羽目に。

ただこの時点で一音楽ファンとしては期待を高めちゃったりして。濃霧に包まれたピンクフロイドの箱根アフロディーテ、暴風雨にぶつかったグランドファンクの後楽園、野外ライブは悪条件ほど伝説的なプレイが生まれやすいんじゃないかとか。そんなこと考えながら文字どおり雷雨の中をステージ前に舞いもどる。ラストショウは見逃しちゃったけど、この力強い演奏は、そう……ハーフ・ムーンライダース

フロントに立つ鈴木慶一・博文兄弟と武川雅寛、いずれも力強い!ロック!気分はまさに火の玉ボーイ! 慶一さんが「NO RAIN!NO RAIN!」って叫んでるうちにホントに雨足が弱まってきて、ラストの「髭と口紅とバルコニー」じゃみな傘を差すのをやめ踊りまくってた。

午後の稲妻 しなやかな
黒髪に火花を散らす


レインコートだなんだで走り回り、ムーンライダースで興奮しすぎ、もう体力ゲージが……。情けないことだが、唯一雨露をしのげる駅改札に一時退避し、床にベタ座りでヒーリング。公園の方からは洪栄龍バンドのエレクトリックサウンドが聞こえてくるけどすんませんちょっと休ませて。

とはいえ、エリック・アンダーソンを聴き逃すわけにはいきまいと再びステージ前へ。体力もいくらか回復。相変わらずザーザー降りで足もとはBLUE RIVER状態だけど、もはやそれもよきかなよきかな。エリックの歌声に乗ると、雨音までジェントルに聞こえてくるから不思議。

hyde02雨あがる。佐野元春&THE HOBO KING BANDを前に、すっかり雨があがる。そうしてどこからかわらわらとあふれ出てくる佐野ファンのみなさんたち。いやしかし素晴らしい演奏だった。時間を大幅に削られてしまったらしく、「夏の夜にぴったりのセットを作ってきてたんだけど……この雨で、セットリストを全部入れ替えた!!」そいつがよかった! 「ロックンロール・ナイト」も「サムデイ」もやらなくていい。『THE BARN』はもちろん名盤。ごきげんなロックを聴かせてくれればいい。盛り上げるだけ盛り上げ、疾風のように去ってくロックンローラー・佐野元春。ドキュメンタリー色の強いこのフェスで、一人だけフィクショナルな存在感を醸しだしてたのもご愛嬌。この人はいつでもどこでもそうだもんな。

そして、そして、ついにそのときがきてしまったのです!

ここら辺りに 住みつきませんか
あそこを ひきはらって
生で聞けるから カントリーミュージック


ほ、細野さんが『HOSONO HOUSE』の曲を……ナマで!! 生きているうちにこんな日がくるとは思わなんだよ!至極当然のように空も晴れちゃってるし。1曲目が「ろっか・ばい・まい・べいびい」!!……もうこっそり神様の宴会をのぞいてしまっているような。2曲目は「ぼくはちょっと」。おおおアルバム順にいっちゃうのか!? と、思わせといて「Pom Pom 蒸気」トロピカル三部作キター!! 「夏なんです」はっぴいえんどキター!!

「こういうのは初めて。盛りあげるのとか大っ嫌い。家のソファーでテレビ観てる方が好き。盛りさがってるぞー!!」……ってMCまでいちいち完璧すぎ!

「終わりの季節」、「恋は桃色」、雨上がりの夜空に「幸せハッピー」、そしてやはり最後は小坂忠さんを招き、このフェスの象徴ともいえる二人で「ありがとう」。あまりにも素晴らしい瞬間にただありがとうだけ。アンコールの美しい曲はスケッチショウだったらしい。シビレた。ただただもうシビレっぱなしだった。

思い出すとやはり夢のような。フェスが終わり、吉祥寺に着く頃にはまたも大雨だったんだこれが。細野さん、やっぱり妖怪か!?