2005/07/22

『いつか読書する日』

itsukad

きのうユーロスペースで『いつか読書する日』鑑賞。素晴らしき映画。本格メロドラマと銘打つだけあって純愛あり不治の病あり二人乗り自転車もありなんだけど、冬ソナのようなファンタジーでもなく、電車男のようなネタでもなく、セカチュウのような白々しさも感じさせない図太い演出に安心して身をゆだねてしまった。ようするに泣いたわけですね。

メロドラマでありつつ絵空事に見えないのは、田中裕子扮するヒロインの刻む生活リズムが終始映画の基底音として流れているのも大きい。早朝の牛乳配達、長い坂の前での「よしっ」という掛け声、ペダルの回転音、パートのタイムカード、深夜の読書……。そういうリズムをたいせつに守って生きている人たちの映画でもある。ヒロインの生活が拡散しながら町全体に広がり重なっていくラストシーンにぐぐぐっときた。